40歳代後半から、50歳代に掛けての年齢で住宅ローンを組んでいる、あるいは組む場合、
老後の資金との兼ね合いを考えて住宅ローンを考えなくてはなりません。
以下に注意点をまとめてみました。
住宅ローンの金利に変動金利と固定金利があるのはご存知だと思います。
変動金利は金利上昇リスクにさらされる反面、当座の支払いは固定金利より安く済み、固定金利は金利上昇リスクに備えられる分、当座の支払いは高くなります。
50歳代で住宅ローンを組んでいく場合で
「金利上昇リスク」はローンを長く組めば組むほど高くなります。
そうなると、金利上昇リスクに備えたつもりの固定金利の意味が薄くなってきます。
また、支払いも変動金利よりは高いので貯金の余力が減り、繰上返済に回せる金額も少なくなってくる可能性があります。
年金で返済することを視野に入れて、住宅ローンを組む場合はこの理屈は当てはまりませんが、そうではない人は闇雲に固定金利にする必要があるのか、考えなくてはいけません。
今現在固定金利で組んでいて、今後15年以内で返済を終えるように考えている人は借換を検討しましょう。
今50歳で35歳の時に3,500万円の借入で購入したマイホームのローン見直し例
■見直し前
金利 | 完全固定 2.5% |
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残債 | 22,650,000円 |
残年数 | 20年 |
月々支払い額 | 125,123円 |
元利金合計支払予定額…A | 29,997,663円 |
団体信用生命保険料予定額…B | 30,867,363円 |
合計支払予定額(A+B) | 30,867,363円 |
■見直し後
金利 | 変動 0.875% |
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残債 | 22,600,000円 |
残年数 | 20年 |
月々支払い額 | 102,680円 ※借換前より毎月22,443円 |
元利金合計支払予定額…A | 24,643,365円 |
団体信用生命保険料…B | なし |
借換に掛かった費用…C | 674,600円 |
合計(A+B+C) | 25,317,965円 ※借換前より5,549,338円 |
借換によって生まれた年間約27万円の資金で繰上返済し金利上昇リスクに備えるようにする。
40歳代後半から50歳代にかけては、当初長めにローンを組んだとしても、繰上返済を駆使して早くローンを終わりたいと思うのが当然だと思います。
ここで問題になるのが繰上返済の手数料です。
少しのお金ができたら即返せるのと、手数料を気にしてなかなかできないのとでは違いが出てきます。
上記見直し後の住宅ローンで、5年間のうちに合計550万円を繰上返済する場合。
①手数料無料銀行を選び、1年おきに110万円ずつ計5回繰上返済するパターン
⇒軽減利息は734,152円 ※5年間のローン短縮
②手数料を気にして5年間我慢して、5年後に一括で550万円繰上返済するパターン
⇒軽減利息は630,983円 ※4年10ヶ月のローン短縮
おまけに手数料も払わなくてはなりません。
繰上返済をまめにできる環境にあるかないかは心理的にも経済的にも大きなポイントになってきます。
また、繰上返済したいのはやまやまだが、返してしまうと「もしものとき」の備えが薄くなって不安だという人は、
上記の2260万円のローンの場合、預金に1000万円あれば1260万円の金利しか払わなくて良いというローンです。
○通常時
預金に1000万円を預けておき、1260万円に対しての金利しか支払わない。
○もしもの時
預金1000万円から取崩して100万円だけ使い、1360万円の金利を支払うという形となります。
※貯金とローンの金額が一緒になった時は金利はゼロとなり、ローンの元金だけ毎月払う形となります。
リタイア後に家の補修が発生する可能性がある場合、その資金についてどう手当するのか考えておかなくてはいけません。
現金で手当てができるなら問題ありませんが、できないときはローンを考えなくてはいけません。
リタイア後にローンの審査は通りませんから、ローンを組むのであれば今のうちに組んでおく必要があります。
借換資金と一緒に貸してくれる銀行であれば、通常の無担保リフォームローンと違い、金利も安く、償還期間(ローン年数)も長く設定できるので無理なく支払っていけます。
通常の補修費用だけでなく、手すりの設置状況や段差など自宅の構造が体の自由が利かなくなっても住める仕様になっているかも確認し、リタイア後に補修やリフォームが発生しないように、備えておきましょう。
ゼネラルホームズでは、老後の資金までも見つめた資金相談や借り換えのご相談も承っております。お気軽にお問い合わせください。